様々な作業工程を経て、これから何十年も安心してお使い頂けるピアノによみがえります。
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1 アップライト
ヤマハのピアノによくあるフレンジコードの劣化。茶色くなり切れてしまい、スプリングを引っ掛けることが出来なくなっています。
2 アップライト
今切れている場所だけではなく、全交換することで、20年ほど交換は必要なくなります。
3 アップライト・グランド
センターピン交換。動作の関節となる部分は湿度が高くなったり、内部のピンが錆を起こすなどすると動きが鈍くなってしまうため、ここも交換です。
4 アップライト
アップライトピアノのセンターピン
5 グランド
グランドピアノのセンターピン
6 アップライト・グランド
鍵盤の支点となるバランスピンの研磨。動きがスムーズになり、鍵盤のフェルト(図10)の摩耗も少なくなります。
7 アップライト・グランド
ハンマーの整形(ファイリング)。形を整え、エネルギーを正確に現に伝えやすくします。
8 アップライト・グランド
1つおきにファイリングしています。見た目も全く違います。
9 アップライト・グランド
鍵盤のフェルト(ブッシングクロス)交換。鍵盤に蒸気をあて、もともとついているブッシングクロスをはがします。
10 アップライト・グランド
新しいフェルトに貼り直し。鍵盤の動きが安定します。
11 グランド
グランドピアノのスプリングを受ける溝の掃除。この作業を行うだけでもタッチが全く変わり、スムーズになります。
12 グランド
ダンパーのワイヤー磨き。この作業もタッチの抵抗を減らすことができます。
13 アップライト・グランド
鍵盤のバランスホールの掃除。黒鉛が固まってこびりつき、抵抗を生んでしまうため、掃除をしてすっきりさせます。
14 アップライト
右のペダルを踏むと作動する「ダンパー」のロッドと呼ばれる部分。ここも磨き、ペダルを踏んだ時の雑音をなくします。
15 アップライト・グランド
各ネジの増し締め。これが終わったら、次はタッチ調整作業に入ります。
♦ピアノによってはこんな作業も行います♦
~ヤマハ アップライト YUAの場合~
1 ヤマハの「YUA」は、このように「クイックターン」と呼ばれる板バネになっています。
2 クイックリターンは、雑音の原因や、ピアニッシモが出にくい原因になるため通常の形状に戻します。まずバットに穴を空けます。
3 通常のスプリングを入れる溝を作ります。
4 通常のスプリングに戻しました。ピアノの本体の響きを最大限生かすことができるようになります。
~グランドピアノ シャンクローラー~
1 このようにシャンクローラーが潰れている場合は、ローラー交換を行います。
2 ローラーを熱し、専用の工具で取り除きます。
3 接着剤等を取り除きます。
4 新たなローラーをつけて完了!タッチの感触が非常になめらかになります。
5 新しいローラーと古いローラー。
~鍵盤のひび割れ~
鍵盤がこのようにひび割れを起こしている場合は貼り替えます。
鍵盤を加熱し、接着剤を軟化させ、カッターなどでこじてはがします。
専用の治具で加圧しながら接着し、接着が完了したら形を整えるため削ります。